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かくれ脱水JOURNAL

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    教えて!「かくれ脱水」委員会で高齢者の脱水に関するプレスセミナーを開催



    2017年7月24日、東京大手町において、『教えて!「かくれ脱水」委員会』が主催する、高齢者の脱水と認知症に関するプレスセミナーを開催しました。講師として、委員会から在宅療養の専門医である髙瀬義昌委員、高齢者介護の立場から秋山正子委員が出席。また、女優であり介護福祉士として活躍されている北原佐和子さんも参加してくださり、ヘルパーとしての日々の体験から感じる、高齢者への「声かけ」の重要性について講演をされました。

    セミナーでは、まず委員会が行った「高齢者の水分補給に関する意識調査」の結果を速報として発表。

    ①高齢者の約6割が水分不足。高齢者の19.8%が「水分補給を控えたことがある」と回答。
    ②高齢の親と同居している子どものほうが、親の熱中症を心配し、積極的に水分補給を勧めている。
    ③介護従事者の約9割が、高齢者に水分補給を勧めても飲まなかった(拒水された)経験がある。
    ④「ゼリー」を勧めたことのある介護従事者の85.8%が、高齢者の水分補給の介助に成功したと回答。

    など、調査から高齢者の水分補給に関する問題点が浮き彫りになったことを報告。

    講演では、髙瀬委員が在宅療養支援診療の経験から「高齢者の脱水リスクとその弊害ついて」について講じ、2025年には認知症の有病率が675万人程度になるという将来推計をもとに、訪問診療の現状と課題、治療の可能性などを紹介。とくに、高齢者の認知症症状を語る上で重要な、せん妄への脱水の関与について詳しく解説し、認知症の種類によっては経口補水液による脱水状態の改善が、せん妄の発症を抑制することがあることを説明しました。

    秋山委員は「水を向けても飲まない人へ 〜誘い水としての経口補水液ゼリーの効用〜」。高齢者の救急搬送の原因と脱水との因果関係について解説しつつ、実際に水分を飲むことを控えがちな高齢者へ有用な水分補給方法とその結果を具体的な事例で紹介。重要なことは、高齢者が水分を飲みたくなるきっかけとなる「誘い水」であるとし、実体験から嚥下機能が落ちている高齢者にも、むせにくい経口補水液のゼリータイプが「誘い水」に適していることを伝えていました。

    最後に、女優という仕事の傍ら、都内の介護施設で実務に携わり、介護福祉士資格やケアマネージャー資格を取得された北原佐和子さんが「五感で声かけすること」を講演。たとえば、施設を利用する高齢者へ「暑いから水分補給しようね」と声かけしても、なかなか飲んでくれないときなど、その日の気候、モノの味わいなど、自分の五感をフルに活用して、お水ひとつ、お茶ひとつについて、感想を丁寧に話し伝えることの大切さを語られます。そうすることで利用者の心が動いてくるときの感動を、力強い口調で話されました。

    参加者は、気候の変動、独居、認知症など、高齢者に関わる社会問題に敏感な方々ばかり。約1時間半「脱水への予防と対処」によって高齢者へできることに興味深く聴き入り、終了後には演者を囲んで取材を続ける姿がありました。

    教えて!「かくれ脱水」委員会は、こうした脱水を知ることの大切さを伝える活動をこれからも続けていく予定です。かくれ脱水JOURNALには、高齢者の脱水についてのコンテンツも充実しています。御一読ください。

    ●日常的に脱水にリスクが高い高齢者の、在宅ケアについて
    http://www.kakuredassui.jp/step4

    ●エピソードでわかる高齢者の脱水 その原因と対策
    http://www.kakuredassui.jp/column23

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