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かくれ脱水コラム

コラム
更新日:2017/5/15
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キャディさん必見!これで万全、ゴルフの脱水症・熱中症対策!

ゴルフの脱水症・熱中症対策!

日本のゴルフ人口は800万人を超えるといわれます。レジャースポーツとして愛され続けるゴルフですが、朝が早く、ハーフ2時間半、1日に屋外を平均5時間歩くというハードな一面も。暑い日には、多くのゴルファーたちが脱水症・熱中症のリスクにさらされ、プレー中の熱中症による搬送者も毎年でています。

かくれ脱水ジャーナルでは、ゴルフの最前線で、終日、日射しにさらされながらゴルファーをフォローするキャディさんに注目。教えて!「かくれ脱水」委員会の雪の聖母会聖マリア病院 臨床・教育・研究本部長、靍 知光委員と、茨城県の名門カントリー倶楽部支配人斉藤博光氏とで、キャディの脱水リスクと、その予防や対策について、語り合っていただきました。
もちろん、キャディだけでなく、ゴルフをプレーするすべての人たちの安全のために知っていて欲しい内容となっています。ゴルファー諸兄、プレーの前に一読を!

靍 知光

教えて!「かくれ脱水」委員会 委員
雪の聖母会聖マリア病院 臨床・教育・研究本部長
靍 知光(つる ともみつ)

靍 知光

(株)龍ヶ崎カントリー倶楽部
取締役支配人
斉藤 博光(さいとう ひろみつ)

司会:かくれ脱水JOURNAL編集部

炎天下で5時間の歩行。それを毎日。キャディは、脱水リスクのなかで仕事をしています

ゴルフ(キャディ)の脱水症・熱中症リスク
  • 長い距離・時間を歩く
  • グリーンでの集中やイライラ、日射しや輻射熱
  • キャディは重いバッグをカートに積んでフェアウェイの中央を移動
  • 気づかい
  • 連日の作業

一般的に、ゴルフ及びゴルフ場のカラダへの脱水症・熱中症リスクについて教えてください。

一般的に、ゴルフ及びゴルフ場のカラダへの脱水症・熱中症リスクについて教えてください。

やっぱり、年々暑さが厳しくなってきていますから、夏のゴルフでのリスクは非常に高くなっています。ゴルファーの方々は、午前と午後で4時間以上屋外を歩いているのですから大量に皆さん汗をかかれると思います。だから脱水状態になりやすい。そのままだとぼーっとしたり、軽い吐き気がするなど、脱水症の初期になり、進行すると熱中症になる可能性があります。日陰がないグリーンでは、どうしても集中してパッティングをしますから、脱水状態が進行したままだと、持病のある方や高齢者では、心筋梗塞とか脳梗塞を発症して搬送される例もあります。

キャディさんに関してはどうでしょうか?

キャディさん

キャディさんの仕事は、早朝から勤務し、乗用カートのないコースだと、一日数時間もゴルファーをフォローしながら、重いゴルフバックをカートに積んで歩き続ける重労働です。大量の汗をかくと思っていい。起伏の激しい山間のコースだとなおさらでしょう。日射しよけのキャディハットをかぶっていますが、危険防止のためにプラスティックのヘルメット仕様になっています。これも熱を放散させないというリスクがありますね。

しかも、接客業という一面も持っていますから気疲れする。水分補給に関してもお客さまを気づかいながらということになりますので、自由に摂りにくい。ゴルファー以上に熱中症リスクがあると思います。

斉藤支配人、現在、どのような脱水症・熱中症への指導や対策をされていますか?

斉藤最近、夏のラウンドは特に注意するようにお客さんにも当然言っております。去年あたりは、お客さまも暑い日は無理して回らなくなりました。

このカントリー倶楽部は、乗用カートを導入していません。また林間コースでコースの一部に谷がありますから、上りになると、歩きだと、結構厳しいんです。特に夏場は労働条件が厳しいですからね。やっぱり労務管理上の問題も出てきますし、キャディへの熱中症に対する注意指導は、さまざまおこなっています。昨夏、急激に気温が上昇した日に、数名のキャディがラウンドの途中で少し気分が悪くなり、交代させて病院に行かせたことがありました。そのときからちょうど経口補水液をマスター室の控え場に置いて、いつでも摂れるようにしました。暑くなりそうな日は、朝コースに出る前にすべてのキャディに摂ってもらうようにしています。

斉藤支配人

それはいいですね。本来、経口補水液は脱水状態への対処として摂るものですが、大量の汗をかくことが分かっている場合は、早めに対応していた方がいいと思います。

斉藤休みはありますが、キャディの仕事は毎日のことですので、夏場はだいぶ体力も消耗しますし、睡眠時間の問題とかも注意するように声がけもしています。体調不良や睡眠不足の人が「ちょっと喉が渇いた」といいだしたらもう遅いですから、先に飲ませるようにしています。

斉藤あとは暑さ指数を参考にするようにしております。WBGT指数計をパッテインググリーン付近に設置し、常に確認し、暑さ指数が31℃を超えたらラウンドの規制をします。超えなくても少し危険だなと感じたら止めるようにしております。去年の例だと、夏だと3分の2は午前のワンラウンドで止めました。

それは素晴らしい。ここは勇気を持ってお客さまにも理解していただくほうがいい。結局は人もゴルフ場もリスクが低くなる。

キャディの服装については?

斉藤支配人

斉藤できるだけ通気性のいいものを導入して制服にしています。

キャディハットはどうでしょうか?

斉藤軽いものを導入していますが、ヘルメットはどうしても機能として必要です。それだけでも暑いとは思うんですけど。

ときおり帽子を脱いで熱をこもらせないようにして欲しいですね。

毎日の生活がいちばんの予防。休む勇気も必要

事前に考えられるリスク回避の脱水予防法がありますか?

ゴルフのプレーヤーさんに関してなんですけれども、朝が早いから朝食をあんまり取らないでやっちゃう人もいますよね。それはよくない。熱中症予防の基本は、経口補水液よりもちゃんとした三度三度の食事です。食事の中に水分と塩分は含まれているわけですから、朝早くとも朝食をきちんと摂ってきていただく。するとある程度カラダに余裕があるわけです。いざコースを回り出すと大量の汗をかくので、実際にかいた汗を早め早めに補給するのが経口補水液と考えて欲しい。キャディさんも状況はおなじですからね。朝食を必ず摂って、午後のラウンドもありますから昼食もしっかり摂る。毎日のことですから慣れもあって朝食を抜く事がある、というのがいちばん危険です。

事前に考えられるリスク回避の脱水予防法がありますか?

斉藤キャディには、今度のミーティングのときに朝食を必ず食べるように言います。若い子では、朝食はやっぱり抜く子もいるでしょうからね。今、キャディは、社員で23名、アルバイトとパートさんで10名、あと派遣で賄っています。ただ、学卒でだいぶ採用したものですから平均年齢がかなり若いんですよ。

若い方のほうが朝食を抜くとかいうのが多いでしょうしね。また、前夜に仲間との付き合いで遅くなったりして睡眠不足になることも、若いときにはあります。睡眠不足や体調不良の場合は、無理にでも休息を取らせる事も必要。カラダの基本の基本はやっぱり三度三度の食事と睡眠ですからですね。そういうところもキャディさんたちに、しつこく指導をしていただきたいと思います。

その一杯が脱水を招く、ということも知っておく。

その一杯が脱水を招く、ということも知っておく。

もう一つは、昼間、ハーフで上がるとよく生ビールを飲みますね。最近は少し減ったかもしれませんけども、なかなかあれもおいしくて止められない方が多い。でもここまで暑くなってくると熱中症リスクになる。利尿作用があるので脱水をますます助長するんです。できるだけあれは控えていただいたほうがいい。なかなかゴルフ場としては止めることもできないでしょうから、難しいとこですが・・・。

斉藤うちは昼の休憩時間が余り長くなくて、大体45分くらいで回します。それでビールは1杯くらいで収まっていると思うんですけども、度が過ぎている方にはレストランのほうでちょっと注意するようにしています。午後のラウンドは無理だと。

そこまでやっていただくのは素晴らしい。

ラウンド中に、とくに注意するところはありますか?

夏の暑い日はすべてですが、やっぱりグリーンは日陰がなく輻射熱も多い場所ですし、パッティングで集中を要しますからゴルファーもキャディも要注意です。ストレス的にはグリーンがいちばん強いのかもしれません。

ラウンド中に、とくに注意するところはありますか?

斉藤芝の場合は温度がかなり上がるというようなことになりますね。3パット、3パットと連続すると、かっかかっか、いらいらいらいら、しがちだし。

ストレスは、本当に集中して緊張感があると、それだけで血栓ができやすくなるんです。だから、長くラウンドして、もともと脱水状態でちょっと血液も濃くなっているところにグリーンで集中していると、高齢者や心肺に持病を持っている方では、心筋梗塞や脳梗塞を起こす危険もあります。そういうことも知識として知っておいていただくと非常に役立つかと思いますね。

熱中症が発症した場合の対処方法で知っておくべきことはありますか?

夏場、キャディカーの中にたとえば氷を冷やして常備するなどしていらっしゃるでしょうか。

斉藤そうですね。あとはネックを冷やす保冷剤とかを用意しています。

キャディさんにも知っておいて欲しいのですが、お客さまが気分が悪くなったら、それは軽度の脱水症で熱中症だとⅠ度の状態。これはもう発症している。プレーを止めてクラブハウスへ戻り経口補水液で水分と塩分そして少量の糖分をバランスよく摂ることが第一です。吐き気などがでてしまう場合はもう熱中症Ⅱ度へ進行しています。まずは医務室へ連絡していただく。その場所でできることは、あらかじめ日陰を見つけておいて、早めに移動して寝かせ、常備している氷とか先ほどいわれた保冷剤で首とか脇を冷やす。そして少しずつ経口補水液を摂らせていただきたいですね。これはキャディさんである場合も同様。具合が悪い時はすぐに交代をお願いして欲しいと思います。勇気を持って途中でリタイヤしていただくこともリスク管理としては重要です。

斉藤ここは林間コースで結構林がある。多少直射を避けられ日陰があるので先生のいわれたことも実行できそうです。

熱中症が発症した場合の対処方法で知っておくべきことはありますか?

ゴルフの楽しさを支えるために、キャディが脱水への「早め早め」対応を心がけて欲しい

ゴルフ(キャディ)の脱水症・熱中症対策
  • 朝食を必ず摂る
  • 日頃からの三食習慣
  • 睡眠不足や体調不良時に休む勇気
  • キャディハットを脱いでの休息
  • ラウンド前に経口補水液を摂る
  • めまいなど脱水を疑うときは交替し、経口補水液を摂る
斉藤支配人

とにかく暑くて熱中症のリスクが年々高くなっているのは分かっているわけですから、賢く楽しくゴルフをするためには自分のカラダを守る必要がある。熱中症の症状が出てからでは遅いのです。いわばキャディがゴルフの楽しさを支えている。朝食をしっかり摂り、暑い日はラウンドする前に経口補水液を摂るということもいいと思います。
ゴルファーにも、常に特に経口補水液のような水分、塩分をバランスよく補給しながら脱水に十分注意して、やっぱり楽しくラウンドしていただきたい。
ゴルフ場には経口補水液の常備をお願いしたいし、理想的には途中の茶屋にも置いておいていただきたいとも思います。

斉藤分かりました。十分われわれもそういう配慮をしないと、お客さまの体調が悪くなって事故が起きたら、やっぱり大変な問題になります。お客さまと共に回るキャディの健康管理や指導も、いままで以上に必要なものとして考えていきたい。ゴルフ場自体のリスク管理にもなりますしね。

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