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かくれ脱水JOURNAL

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    お母さんたちの質問状
    冬のウイルス感染からくる下痢・おう吐 による脱水の「対処法5か条」

    乳幼児のカラダはまだ水分調節機能が未発達で、 脱水を起こしやすい弱者です。とくに冬場は、ウイルス感染からくる 下痢・おう吐による脱水が心配です。ウイルス感染からくる下痢・おう吐 による脱水が起きたときの対処と予防はどのように行えばいいのか。 現在子育て中の現役ママ4人の疑問に、 教えて! 「かくれ脱水委員会」の十河剛委員が答えました。さらにその 座談会をもとにして、かくれ脱水JOURNALでは、ウイルス感染からくる 下痢・おう吐による脱水の対処と予防に関する5か条をまとめました。 監修:済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科 副部長 医学博士 十河剛 ※本コラムは2013年掲載のものです。出席して頂いたお母さんたちKさん(息子4歳、1歳))Uさん(娘3歳)Yさん(息子4歳、3か月)Mさん(息子3歳、娘1歳)

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    冬のウイルス感染からくる下痢・おう吐 による脱水の「対処法5か条」

    冬のウイルス感染からくる下痢・おう吐による脱水【対処法5か条】

    • 1.経口補水液を早めに利用する
    • 2.おう吐物などを適切に処理する
    • 3.手洗いを正しく行う
    • 4.タオルを共有しない
    • 5.換気を十分に行う

    新型ノロウイルスにも慌てない。ウイルス感染からくる下痢・おう吐による脱水対策は経口補水液で!

    十河 冬場は感染性胃腸炎による脱水が生じやすくなります。とくに乳幼児は感染性胃腸炎による脱水を引き起こしやすいものですが、お子さんが実際に脱水を起こしたときの状況を教えてください。

    Yさん 感染性胃腸炎はいま4歳の息子が2歳になるまで毎年のようにかかりました。いちばんひどかったのは7か月のとき。2日後に私、その2日後には夫も発症して一家全員がかかりました。私自身体調が悪いなか、脱水しないように母乳を与えるのが大変でした。下痢がひどくて熱があったので病院へ行ったら、整腸剤を処方されて「しっかり授乳してください。母乳を飲まなかったら経口補水液をあげてください」と指導されました。

    十河 インフルエンザ以外は胃腸炎を起こしているウイルス自体に作用する薬剤はないので、対症療法が主体となります。母乳が飲めるときはそれでも良いのですが、ロタウイルスやノロウイルスなど、ウイルス感染によって起こる感染性胃腸炎の対処は経口補水液を与える経口補水療法が主役です。下痢とおう吐で失う水分を補ってやるのです。体内の水分(体液)には上がった体温を下げるラジエーターのような働きがあります。脱水で水分を失うとこの機能が低下し、末梢の血管がきゅっと絞まり、熱が体内にこもりやすくなります。お母さん方は発熱を心配なさいますが、経口補水液で失った水分・電解質を補って脱水を改善してあげるだけで、熱が下がることもあります。病院で処方された下痢止めや整腸剤を使っても、それだけ早く治るというエビデンス(効果を示す科学的根拠)はありません。下痢やおう吐は有害なウイルスを排泄しようという防御反応なので、それを邪魔するのはマイナス。とくに下痢止めで腸の動きを止めると、お腹がポンポンに張ってきたり、腸がつまる腸閉塞のような症状を起こすこともあります。下痢やおう吐のピークは1日から2日。その間に経口補水液で補水し、脱水への対処がきちんとできていれば、薬を使う必要はないのです。

    Yさん なぜミネラルウォーターのような真水ではいけないのでしょうか。

    十河 真水ではなく経口補水液が有効な理由は大きく2つあります。下痢・おう吐で失う水分には、ナトリウムやカリウムといった電解質が含まれています。真水では電解質が補えないため、真水を飲むと体内の塩分(ナトリウム)が薄まり、塩分の濃度を保つためにカラダはさらに水を外へ出そうとしますから、余計に脱水が進みます。ですから、電解質を含んだ経口補水液が有効なのです。さらに胃腸炎になると腸の粘膜がウイルスなどで破壊されて、腸内の水分を吸収する仕組みが働きにくくなります。経口補水液には電解質以外にも糖分が含まれており、この糖分とナトリウムの働きで水分が体内に吸収されやすくなります。

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    感染を広げないために、家庭ですぐに活用できる対処法

    更新日:2013/11/02

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