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かくれ脱水JOURNAL

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    夏・脱水対策が強化の基本! クラブ活動中の熱中症予防と対策

    自炎天下の屋外でのクラブ活動だけでなく、実は、体育館や武道場などの室内競技スポーツが、熱中症のリスクが高いといわれています。どうしても頑張るし、限界まで無理しがちなクラブ活動だからこそ、熱中症予防のための脱水対策が大切です。 今回は、教えて!「かくれ脱水」委員会から、十河剛委員が、都立小山台高校剣道部顧問土﨑祐一郎先生を訪ね、激しい室内競技である剣道における、高校生の熱中症リスクとその対策について語り合っていただきました。 監修:済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科 副部長 医学博士 十河剛
    お相手:全国高体連剣道専門部 副部長兼専門委員長 土﨑祐一郎(対談当時)

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    剣道における一般的な熱中症リスク

    • ■体育館や武道場の屋根や壁からの放射熱
    • ■空気の対流が少ない環境
    • ■防具の装備で汗が蒸発しにくい
    • ■防具の装備で体温が逃げにくく、水分を摂りにくい
    • ■対面稽古は休息を取りにくい
    • ■「夏稽古」など、精神面の鍛錬の伝統
    • ■中学生、高校生は、成人に比べて汗をかきにくい(熱がこもりやすい)
    • ■同級生や上級生などと一緒に稽古することによるプレッシャー

    剣道における一般的な熱中症対策

    • ■稽古前に十分な水分と電解質を摂る
    • ■稽古中は(15~20分ごとに)休憩。水分と電解質を摂る。  スポーツドリンクなど
    • ■稽古後の水分は塩分多め。経口補水液など
    • ■風など、空気の対流がある環境
    • ■稽古のプログラムに防具を外す工夫を
    • ■絶対に無理をしない
    • ■管理責任の方々が熱中症の初期症状を知り、早く判断をする

    剣道の熱中症リスクとは?

    十河委員、まずご専門の立場から、高校生のカラダは、熱中症に対してはどうなのでしょうか?

    十河 まず運動して温まったカラダを気化熱で冷やすための汗ですが、高校生は成人に比べて汗をかきにくいんです。かなり子供に近い。
    だから、まだ熱がこもりやすいカラダだといえます。また、人間は、暑熱馴化つまり暑さに慣れる期間というのが重要なのですが、大人と比べると能力自体は変わらないけれど、慣れるのにすこし時間がかかるといわれています。基本的には2週間かかる。アメリカのフットボールの競技などは、順序立てて夏の暑くなる時期にあわせて、この期間はプロテクターを付けちゃいけないとか、カラダを暑さに慣れさせていくようにプログラムが組まれています。

    剣道の熱中症のリスクはどのようなものがありますか?

    十河 激しい運動でカラダが熱を持つだけでなく、体育館や武道場など、古い校舎でやることが多いですよね。そうすると、一般的に、壁や屋根からの伝導してくる熱をうけてしまいます。また、室内で風がどうしても抜けていかないような造りになっていると、空気が対流できないために皮膚の温度を下げることができなくなる。

    加えて、剣道では、防具を付けているので、対流があってもその効果を受けにくいんです。汗をかいても汗が防具の中にこもってしまい、蒸発しないために気化熱による体温調節もできにくい。熱中症の原因となるものを考えていくと、熱を逃がすということが困難な場合が多い、かなりリスクの高い競技です。

    十河委員、小山台高校の道場を見られてどんな印象を持たれましたか?

    十河 風通しのことが気になりました。窓が一面にしか無いようでしたから。でも、たぶん直射日光は校舎に直接あたらない工夫がされていると思います。並木で日差しを遮るようにされていますね。

    土﨑 実は、ちょうど見学されている所から死角になっていたんですが、窓の反対側にトレーニングスペースがあって、そこにも窓があります。その両方を開けて、大型のファンを置いて道場内にそれで対流を起こすようにしています。

    十河 ああ、それはいい(笑)

    クラブ活動での、熱中症対処への意識変化は?

    更新日:2015/07/09

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