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「かくれ脱水」って何?参考文献:『すぐに役立つ経口補水療法ハンドブック』(谷口英喜著/日本医療企画)

かくれ脱水
更新日:2016/4/1
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水分と電解質を失う「脱水」を知り、対策をとることが体調管理のテーマ

水分と電解質を失う「脱水」を知り、対策をとることが体調管理のテーマ

体液が失われると「脱水症」という状態になります。 脱水症は「水分と電解質が失われた状態」のこと。 脱水症はカラダにさまざまなダメージをもたらします。

脱水症は単なる脱水(水の不足)ではありません

カラダにとって不可欠な体液が不足した状態を「脱水症」と言います。よく誤解されるのですが、脱水症とは単なる水の不足ではありません。脱水症は体液が失われた状態ですから「カラダから水分が失われるだけではなく、電解質も同時に失われた状態」のことです。本委員会の委員長である服部先生はニュアンスとして「脱塩水症」の方が近いともいわれています。脱水症は、汗などで体液が失われた場合、そして体液の供給が不足した場合に生じます。

脱水症の状態と原因

脱水症はなぜカラダに悪いの?

体液に含まれる水分と電解質は、生命の維持に不可欠な働きをしています。その体液が脱水症で失われるとカラダにさまざまなトラブルが生じます。脱水症の症状は、水分が減ることによるものと電解質が減ることによるものの2つが複合したもの。

まずカラダから水分が失われると、それだけ血液(血漿)の量が減り、血圧が下がります。すると肝臓や消化器といった臓器を巡る血液量が減り、必要な栄養素を配ったり、不要な老廃物を排泄したりする能力がダウン。脳の血流が減ると集中力が低下しますし、消化管の血流が減ると食欲不振が起こります。

同時に電解質が失われると、体液が濃い部分を薄め、薄い部分を濃くしようとする浸透圧が維持できなくなります。この作用はナトリウムイオンが多くを担っています。カリウムイオンやカルシウムイオンが不足すると、神経や筋肉に悪い影響が出てきて、脚がつったり、しびれや脱力が起こったりします。

水分と電解質が失われると…

脱水症には3つのタイプがあります

脱水症には次の3つのタイプがあります。

  1. ①高張性脱水(体液の浸透圧が高くなるタイプ)
  2. ②等張性脱水(体液の浸透圧が正常なタイプ)
  3. ③低張性脱水(体液の浸透圧が低くなるタイプ)

脱水症は水分と電解質(主にナトリウム)が失われた状態ですが、水分と電解質のどちらがより多く失われるかで、3つのタイプに分かれます。電解質より水分が多く失われて体液がいつもより濃くなった状態が①高張性脱水で、汗をかいた時に喉が渇くのはこのタイプです。汗をかくスピードが速いほど、汗中の電解質濃度は高くなりますので、より電解質が多く失われます。

電解質と水分が体液と同じ割合で失われるのが②等張性脱水です。下痢や嘔吐のように体液を一気に喪失してしまう時におこります。水分より電解質の方を多く失い、体液がうすくなった状態が③低張性脱水です。大量に汗をかいて、電解質を多く失っているのに、電解質濃度の低い飲料や水・お茶などを大量に飲んだときなどにおこります。また高張性脱水で認められる、のどの渇きはあまり感じられません。

脱水症の重症度は体重でもわかります

脱水症の症状と体重の減少率

脱水症が「どの程度ひどい状態なのか」という重症度は、通常は体重の減少率を目安にします。体重減少が1~2%に留まっている場合は、脱水症がないか軽度の脱水症です。見た目にはわからない脱水症で、のどが渇いたり尿量が少なくなったりします(いわゆる“かくれ脱水”のことです)。

体重減少が3~9%であれば、中等度の脱水症。中等度以上の脱水症になると、けんたい感、頭痛、嘔吐、めまいなどが起こり、喀痰(痰)を出すのが困難になったり、血圧や臓器の血流低下といった症状が出てきたりします。10%以上になると高度の脱水症で重篤な症状を示します。

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