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「冬のジンワリ乾燥からの脱水」と夏の「かくれ脱水」の違い

冬のジンワリ乾燥からの脱水の主因となるのは、無意識の不感蒸泄による水分の減少。このため、じわじわ知らない間に進行し、「脱水症」の高リスク者は、脳梗塞や心筋梗塞といった合併症を起こすリスクが高まるといわれています。

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脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクのひとつに「冬のジンワリ乾燥からの脱水」があります

カラダから水分と電解質が失われる「脱水症」には、放置するとそれに伴っておこる合併症があります。

発汗から起こる夏の「脱水症」の代表的な合併症が、熱中症。体温が下がらなくなり、全身の臓器にダメージが及びます。

それに対して不感蒸泄が増えることが要因の冬のジンワリ乾燥からの脱水は、水分がカラダからじわじわと失われることで起こります。水分が失われると血液が濃くなり、ドロドロの状態になります。その結果生じる代表的な合併症が脳梗塞、心筋梗塞、肺梗塞。「梗塞」とは、臓器を流れる血流が不十分になり、臓器に障害が起こることをいいます。

血液がドロドロになると、血液中で血栓という血の固まりが生じやすくなります。血栓が脳の血管で詰まると脳梗塞、心臓の血管で詰まると心筋梗塞、肺の血管で詰まると肺梗塞になります。

脳梗塞や心筋梗塞は冬になると増える病気です。以前は寒さで血管が縮むことが冬に増える理由だと考えられていましたが、最近はそれに加えて不感蒸泄で失われた水分の補水を怠った結果、血液がドロドロになることも脳梗塞や心筋梗塞が冬に増える要因のひとつと考えられるようになりました。

更新日:2012/11/13

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