「冬のジンワリ乾燥からの脱水」のリスク対処法を知っておく

脱水状態を進行させないためには、 外的環境への対策と内的環境への対策があります。 外的環境に関しては乾燥を防ぐことが重要。 内的環境に関しては水分摂取を増やすことが大切です。
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脱水状態を進行させないためには、 外的環境への対策と内的環境への対策があります。 外的環境に関しては乾燥を防ぐことが重要。 内的環境に関しては水分摂取を増やすことが大切です。
冬を心地よく過ごすためには、室内が乾燥しないようにする工夫は欠かせません。
まずは湿度計を設置し、室内の湿度を知ることからスタート。最適な50~60%前後の湿度にキープしてください。
湿度を上げるには①加湿器 ②換気 ③洗濯物の部屋干し ④室内で植物を育てる といった方法があります。植物に水をあげて育てると、天然イグサと同じように必要に応じて水分を出し入れし、湿度を適度に保ってくれます。
加湿器がなくても、バケツに水を張り、タオルをバケツにかけて半分ほどを水につけ、残り半分を水から出しておくと、水をタオルが吸い上げて自然に部屋の空気を加湿してくれます。また、石油ストーブを使うときは水を入れたヤカンを乗せて蒸気を出すようにすると、乾燥が防げます。
エコの視点から照明をLEDに変える動きが盛んですが、LEDは発熱量も少ないので、室内の乾燥を防ぐ効果も期待できます。
乾燥による不感蒸泄を減らすことは冬のジンワリ乾燥からの有用な対処法です。そのために気をつけたいのは、鼻呼吸とウォームビズです。
不感蒸泄の約20%は呼気から失われます。口呼吸をすると呼気による不感蒸泄が増えてしまいますから、普段から鼻呼吸を心がけます。鼻は天然の加湿器&フィルター。外気を加湿して取り込むと同時に、ウイルスなどの侵入を未然に防いでくれます。ウイルス感染による発熱、下痢、嘔吐などは急激な「冬脱水」を招きますから、その観点からも鼻呼吸は大切です。
不感蒸泄の約80%は皮膚や粘膜から失われますが、肌の露出が多いほど不感蒸泄は増えてきます。室内で暖房を利かせて薄着で過ごすよりも、暖房を適度に使いながら厚着をするウォームビズの方が、暖房費の節約になるうえに、不感蒸泄を抑えてくれます。
飲み物と食べ物からの水分補給が減ると、冬のジンワリ乾燥からの脱水が生じやすい内的環境になります。そこで夏と同じように、喉が渇いていなくても、こまめな水分補給を行います。
1日3食のタイミングに加えて、朝起きたとき、午前10時のオヤツの時間、午後3時のオヤツの時間、お風呂に入ったとき、夜寝る前、夜トイレに起きたときなど、意識的に水分摂取の回数を増やします。
さらに食事では、ホウレンソウや小松菜といった水分と電解質(ミネラル)が豊富な緑黄色野菜、それにリンゴなどの季節の果物を積極的に食べましょう。寒いときは食事の量も減りがちです。食事から摂るべき水分が減りがちな人には経口補水液もひとつの選択肢になります。
更新日:2012/11/13
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