私たちは、深刻な脱水状態を防ぐことで、熱中症で搬送される人をゼロにしたい。

STOP 熱中症 教えて!「かくれ脱水」委員会

かくれ脱水JOURNAL

View9,264

Q2:ノロウイルスの現状と今後のこと

ノロウイルスはどのような特徴を持っているのでしょう。インフルエンザウイルスのように強毒性に変異を起こす可能性はあるのでしょうか?

A2. ノロウィルスは微量で感染。しかも変異するたびに強力に

ノロウイルスは現在のところ実験室で培養する手段がありませんので、このウイルスの特徴については、まだ詳しくわかっていません。一方で、遺伝子解析の結果によれば、ヒトに感染するノロウイルスの遺伝子型が30種類以上見つかっており、部分的な変異も確認されています。やや大きな変異があったのは、けた外れの流行をした2006年の冬と、やはり大きな流行だった2012年の冬にあったといわれています。その他の疫学的な特徴としては、感染最小単位、すなわち、何個ぐらいのウイルスが体内に入れば感染するかの最小量ですが、10個から100個程度。ノロウイルスに感染した人の糞便や吐物には、100gにつきだいたい1億個のウイルスがあるのですから、細菌類に比べて極めて微量で感染します。

インフルエンザのような変異があるかどうかは、今後の研究成果によってわかってくるものと思いますが、なんといっても、ノロウイルスが実験室で培養できるようになることが重要な課題です。

Q3:感染経路が多様化?

ノロウイルスの感染経路は、年々多様化していると聞きます。まさかと思われる感染拡大もおこっていますが、その具体的な例や多様化を生む要因について教えてください。

A3:ノロウイルスは「大量排泄、微量感染」。しかも長生きです

二枚貝、なかでもカキの生食が最も目立った感染経路といわれていましたが、カキの養殖に携わる方々の努力もあって、今では、ノロウイルスによる食中毒原因の2割程度にまで減少しています。

現在、感染経路として目立っているのは、調理に携わる人がノロウイルスに感染しており、この人が調理した食品がウイルス汚染され、これを食べて人が感染するという、いわゆる「調理従事者由来」です。特異な例ですが、ウイルス感染していた調理従事者が、生活の中で上着の袖口がウイルスに汚染されたことに気づかずにそのまま調理の作業に従事してしまい、結果としてこの袖口が食品を汚染したと考えられる食中毒事例さえ報告されています。

感染経路が多様化する原因は、ノロウイルスが環境条件に対して強い、すなわち、生活環境中で長く感染性を保ったまま生き残るためだと思います。私の感覚では、1か月以上も生き残っている可能性があります。また、先ほど言いましたように、感染に要する最小ウイルス量が非常に少ないということも感染経路の多様化を生む原因となっています。言い換えれば、ノロウイルスは、感染したヒトから何億個というレベルで排出されることと、感染に必要なウイルス量は数個ということにあると思います。要約すれば「大量排泄、微量感染」ということです。

Q4:輸入野菜や果物の洗浄の目安は?

更新日:2019/07/05

こんな記事もおすすめ!