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かくれ脱水JOURNAL

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Q4:輸入野菜や果物の洗浄の目安は?

日本には現在、多様な食品が海外から輸入され、いくつかのウイルスの感染経路としても注目されていると聞いています。医師としても気になるところですが、たとえば輸入野菜や果物を食べる場合にもノロウイルスへの注意が必要でしょうか?また一般に、ウイルス感染を防ぐためには「よく洗うこと」「加熱処理」といいますが、例えば生野菜は具体的にどのくらい洗えば良いのでしょう?

A4:加熱は85~90℃。貝が口を開ける温度と覚えておく

「電解水供給装置」アマノ(株) 各種の食中毒細菌やアルコールが効きにくいノロウイルスに有効で、手荒れもおきにくいので、食材・調理器具の洗浄殺菌、施設の衛生管理や手洗いに使用されている。(撮影協力:機能水研究振興財団)

ヨーロッパのいくつかの国では、外国産の「ベリー」によるA型肝炎の感染事例が報告されています。汚染源は、栽培する際の農業用水のウイルス汚染や出荷前の洗浄水のウイルス汚染などが考えられています。わが国でも、ベリー類の輸入量が増えておりますので、A型肝炎だけでなく、同じような汚染経路が考えられるノロウイルス汚染も否定できません。

ウイルス汚染は、加熱処理によって防止できます。調理時に85〜90℃のお湯で90秒以上というのが加熱の基本です。二枚貝を加熱するときに口を開けるのが約90℃だといわれていますね。

ただ、生で食するベリー類などの果物を加熱するわけにはいきません。果物のウイルス汚染は、表面にウイルスが付着するだけだと考えられますので、表面の洗浄や消毒でウイルス除去ができると考えていますが、味を落とさずに、となると難しい。消毒効果を減衰させないように工夫がなされ、一定の塩素濃度を保ちながら洗浄ができ、ノロウイルスやサルモネラ、大腸菌などにも効果があることが知られている電解水(次亜塩素酸水)などが候補と言えるでしょう。

Q5:吐物処理について教えて下さい

ノロウイルスの感染源となる吐物について、その処理はとても難しいものです。最近、吐物を処理するキットもあると思いますが、そうした準備がない場合に、たとえばビニール袋などで代用ができるのでしょうか?

A5:まず浸透性がないもので覆い、防護する

「ノロウイルス対策セット」イカリ消毒(株) 一般的な吐物処理キットの内容。現在さまざまなメーカーがこうした基本セットで販売している。(撮影協力:機能水研究振興財団)

ノロウイルスに感染したヒトがおう吐した物には糞便中のウイルス量に匹敵するほど多量のウイルスが含まれています。しかも、吐物の飛散範囲は、半径2メートルに及ぶと報告されています。したがって、吐物の処理は、手袋、エプロン、マスク、靴カバーなどで防護して行う必要があります。これらの素材は、浸透性がなく消毒効果がある素材が望ましいのですが、準備できていない場合は、浸透性がないという観点からビニール袋などでも代替できると思います。 吐物は除去作業における防護だけでなく、除去した後の目に見えないほどのわずかな残りカスにも大量のウイルスが含まれていますので、消毒はもちろんのこと、残りカスが乾燥して飛散することを防がなければなりません。消毒の際にもビニール袋などを用いておう吐物の跡を覆うことが重要です。手っ取り早いのは、日頃から「吐物処理キット」などを準備しておくことだと思います。

Q6:ワクチンの可能性と研究の現状

ノロウイルスにはまだワクチンがありません。最新のワクチン研究の可能性とその現状はどうなっているのでしょうか?

A6:まだまだ、容易ではない

ノロウイルスのワクチン開発が遅れている最大の要因は、実験室でウイルスを培養し増やすことができないことにあります。最近では、ウイルスそのものを増やせなくても化学的に合成する方法などの研究もなされていますが、遺伝子型が多いと言われているノロウイルスのワクチンを開発するのは容易なことでは無いと思います。

Q7:経口補水液についてご存知ですか?

更新日:2019/07/05

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