私たちは、深刻な脱水状態を防ぐことで、熱中症で搬送される人をゼロにしたい。

STOP 熱中症 教えて!「かくれ脱水」委員会

かくれ脱水JOURNAL

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Q7:経口補水液についてご存知ですか?

当委員会では、脱水状態の予防や対処法に関する正しい知識の啓発活動の一環として、経口補水療法の普及を行っています。これまで、予防に対する啓発は多く行われてきましたが、対処方法についての啓発は行われてきませんでしたが、先生のお立場から、どう思われますか?

A7:感染症罹患時の脱水状態への効果的な対処法ですね

私は、ヒトが生活環境を介して感染症に罹ることを未然に防止する観点から「環境微生物の制御」にかかわる仕事を進めてきました。「経口補水療法」は、おう吐・下痢や発熱を伴う疾患による脱水状態の深刻化を防止・改善するという視点だと思います。感染症に罹患した場合の脱水状態への、効果的な対処法の一つであると認識しています。

Q8:普段の生活の中での予防と対策

予防について「手洗い」はよく言われます。教えて!「かくれ脱水」委員会として具体的な現実的な目安として「時計を見て30秒洗いましょう」とお薦めしていますが、さらに具体的な提案はございますか?

A8:やはり手洗いは、感染症の予防の基本です

「手洗い」は、ノロウイルスのみならず、さまざまな感染症の予防につながる基本的な対処方法の一つだと認識しています。基本は流水で、手の表、裏、指の間、手首まで洗って、だいたい30秒になる。あんまりこま目にやっていると手がぼろぼろになりますから(笑)、外出から帰ったときなどにしっかりやるといいでしょう。

流水による洗浄だけでも、かなりな効果はあると思いますが、石鹸などの洗浄剤や消毒剤を併用することで一層その効果が高くなります。代表的な消毒剤である次亜塩素酸ナトリウム液は、殺菌効果はあるのですが、手荒れの問題があります。手にやさしい濃度の消毒剤(次亜塩素酸水)が流水状態で決められた時間出てくるように設計された「電解水供給装置」などを用いれば、より確実な手指の消毒ができます。

Q9:インフルエンザも流行をはじめていますね

ノロウイルスの後に流行するインフルエンザウイルスですが、近年の状況と、今年の特徴などについて教えていただけますか?

インフルエンザの流行は、例年の傾向からみますと、ノロウイルスの活動が収まってくる年始ごろから始まります。したがって、今期の流行は、始まったばかりですので、その規模や特徴はまだわからず、現在のところ昨年の同時期と同程度になっています。ウイルスの種類も、2009年に流行したH1 2009やH3及びB型が混在しています。

ワクチンにつきましては、従来のワクチン製造に加えて、培養細胞を使用したワクチン開発が進められている状況です。

ノロウイルスは、お腹の症状(おう吐・下痢、腹痛)が中心で、一方インフルエンザは発熱、鼻水、関節痛の全身症状が中心ですが、2009年流行のブタインフルエンザのようにお腹の症状(下痢、腹痛)を伴う型もあります。

医師としては、これからの季節、お腹の風邪には、ノロ、ロタ以外にインフルエンザもあることを知って頂ければと思います。おう吐・下痢、発熱の発汗などで失われる体液を補うことを忘れないで下さい。

矢野先生、本日はお忙しい中を有り難うございました。感染症の専門家から、ノロウイルスの最新事情やその対策をご紹介いただき、教えて!「かくれ脱水」委員会の活動にとって貴重な時間となりました。さまざまな機会に、ご紹介いただいた情報を広く伝えていきたいと思います。

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Q7:経口補水液についてご存知ですか?

更新日:2019/07/05

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