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新型ノロウイルス。発症したときに慌てないために覚えておきたい対処法

1.激しいおう吐は通常1日(長くとも2〜3日程度)、下痢は通常1〜3日(長くとも1週間程度)で回復

不安を感じるときは相手を知ること。新型ノロウイルスも、その症状はある程度わかっています。感染し発症するまでに12〜24時間。激しいおう吐があり、下痢の症状が続きますが、おう吐は普通1日で終わり、長くとも2〜3日で止まります。下痢は普通1〜3日で治まり、長くても2週間で、お腹の症状は徐々に治癒します。問題は、発症したときに速やかにおう吐や下痢が引き起こす脱水への対処をすることです。

2.おう吐、下痢の症状が出たら脱水になることを防ぐため水分の補充をする

ウイルス性の急性胃腸炎は、急におう吐などの激しい症状が始まるので、慌ててしまいがちです。おう吐や下痢が続いても、その初期段階で失われるカラダの水分や電解質を補い、脱水に対処していればそれほど心配することはありません。大切なことは、少しずつ数分おきに経口補水液を摂って、脱水を改善すること。

経口補水液を上手に使って脱水対策

おう吐や下痢が続き、脱水状態になった場合は、そのサインとして、口のなかが乾く、おしっこの量が減ってくる、幼児の場合は涙が出にくくなることが挙げられます。目が落ち込んできたり、おしっこがでないようなら、主治医やお近くの病院へ相談してください。

3.おう吐物など処理の仕方・掃除の仕方を覚え、部屋の換気を十分に行う

「ノロウイルス対策セット」イカリ消毒(株) 一般的な吐物処理キットの内容。現在さまざまなメーカーがこうした基本セットで販売している。(撮影協力:機能水研究振興財団)

おう吐や下痢などの処理の仕方を覚えておくことは、人の集まる場所や家族内での感染拡大を防ぐために大切です。

ノロウイルスは、その粒子が小さく感染力が強いウイルス。たとえば、子どもが発症し、リビングでおう吐した場合は、一回のおう吐でリビングの隅々までウイルスは飛び散っていると考えていいでしょう。

目に見える場所だけを布などで拭き取るのではなく、必ずマスクとゴム手袋をし、まずおう吐物をビニールなどに包み込み、その後、布などでしっかり拭き取ること。布は汚物と一緒にビニール袋などに密閉して処理します。その後に、塩素系漂白剤を、だいたい1%程度に薄めてリビング中を消毒しなくてはいけません。おう吐した子どもや掃除した人の服もウイルスが付着していると思われますので、同じようにビニール袋などに密閉のうえ2週間程度は保管し、後日洗濯するなど工夫してください。ノロウイルス対策セットなど、市販のものを使用するのもいいでしょう。

また、乾燥するとノロウイルスは空気中に漂い、空気感染の原因にもなります。おう吐物処理をした部屋はもちろん、流行する季節は、部屋の換気を意識しておこなってください。

4.手を洗った後のタオルを共有しない

感染者の便1gには1億個以上、おう吐物1gには100万個以上のウイルスが含まれています。家族に感染者がいる家庭では、感染者はトイレの蓋を閉じて水を流すこと。開けたままでは,水洗の粒に含まれたウイルスがトイレ中に飛び散ってしまうのです。ノロウイルスは数10個でも感染するといわれていますから、感染者が使った後のトイレは、面倒でも塩素系の漂白剤で消毒することを考えてください。流行している時期は、家族のトイレのタオル共用などもさけることも覚えておきましょう。

5.症状が改善しても1~2週間ほど、便中にはノロウイルスがいることがある

岡部先生が語られているように、新型に限らずノロウイルスは後を引くことも覚えておきましょう。一度罹った人が症状から回復し、普段通りの行動をしていても、ノロウイルスは人によって1〜2週間は便などに残っています。直接料理を作る人や、家庭の主婦などはもちろんですが、ノロウイルスによる感染性胃腸炎を経験した人は、他者への感染を防ぐためにも、手洗いの徹底など、注意を怠らないでください。

2015年、新型ノロウイルスを発見。川崎市健康安全研究所 岡部信彦先生からの提言

更新日:2019/07/05

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