カラダの大部分は水分。
その体液は水と電解質でできている

生命を維持するために欠かせないのが、水分と塩分。 カラダを満たす水分と電解質(塩分は水に溶けると電解質になります)とで 構成されたものが「体液」、体液の量は一定になるように保たれています。
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生命を維持するために欠かせないのが、水分と塩分。 カラダを満たす水分と電解質(塩分は水に溶けると電解質になります)とで 構成されたものが「体液」、体液の量は一定になるように保たれています。
生きるために「水」はもっとも大切なもののひとつ。カラダのおよそ半分は水分で占められています。
カラダに占める水分量は年齢によって変わります。小児は生まれた時体重の80%ほどが水分ですが、それ以降は歳を重ねるにつれて水分量が減っていく傾向にあります。成人になると水分量は60%ほどになり、65歳以上の高齢者になると水分量は50%ほどにまで低下します。
カラダに含まれる水分のことを「体液」と呼びます。体液には、血液、リンパ液、消化液、組織間液(細胞と細胞の間を満たしている水)などがあります。
体液の主成分は水。その他に、ナトリウム(Na)イオン、カリウム(K)イオン、カルシウム(Ca)イオンなどの電解質とブドウ糖、タンパク質、尿酸などの非電解質から構成されています。
成人では何もしなくても、一日におよそ1,500~2,500mlの水分を失っています。そのおおよその内訳は、尿や便に含まれている水分が1,500ml、汗が100ml、不感蒸泄が900ml。不感蒸泄とは、皮膚、粘膜、呼気などから意識しないうちに失われている水分のことです。体重60kgの人が平熱、室温28度の環境で一日に約900mlの不感蒸泄が起こり、体温が1度上昇するとおよそ15%増えます。
これに対して私たちは、一日に1,000~2,500mlの水分を補っています。そのおおよその内訳は飲み物から1,200ml、食べ物に含まれている水分から1,000ml。これに体内でエネルギー代謝の過程で生じる代謝水300mlほどが加わります。
このように普段はカラダから出る水分とカラダに入る水分のバランスが取れています。でも、状況により、この水分バランスが崩れる場合があります。
たとえば、気温が上がったり、激しい運動をしたりすると、汗で失われる水分が増えてきます。あるいは、下痢や嘔吐でも消化液である体液は失われます。カラダから失われる水分量が増えると、一日に摂取する水分量を増やさなくてはカラダのバランスが崩れてしまうわけです。
カラダは60兆個とも言われるたくさんの細胞の集まりですが、細胞の内側も外側もたっぷりの体液で満たされています。
成人のカラダのおよそ60%が体液だとすると、体液は細胞内に約40%、細胞の外に約20%の割合で分布しています。細胞内の体液を「細胞内液」、細胞外の体液を「細胞外液」といいます。
細胞外液はさらに、細胞と細胞の間を満たす組織間液、血液の液体成分である血漿(けっしょう)にわけられます。そのおおよその内訳は組織間液が15%、血漿が5%となっています。
更新日:2012/6/24