私たちは、感染性胃腸炎からくる脱水の危険性と、正しい対処法をお伝えします。

冬脱水SOS

かくれ脱水JOURNAL

View1,953

被災して分かった、大切な水の確保と消毒のこと

J:何がいちばん困りましたか? また、体験されて気づいたことはありますか?

K:被災後、最初は、ライフラインが止まって、手洗いの水はないです。消毒するような塩素酸ナトリウムとか、通常のアルコール消毒とか手ふき紙ナプキンとか。多分、落下物とかでの切り傷の方も多かったと思うんですけど、そういうようなものをケアする衛生材料がない。予想しないことでした。困りましたね。わたしたちも届けたいけど品がない。いろんなところの業者さんに声をかけるんですけど、物流が止まっていたので。

血圧計や救急箱も各避難所に設置するよう指示があったのですが、二百何十個でしょう。事前に、備蓄として確保はしてあったんですが数が全く足らなかった。全てが不足したっていうか。それに、いきなり注文掛けてもないんですね。もう本当にあらゆるところに連絡して、ちょっとずつ手に入れて、1カ所で必要なものが揃うなんてことは非常時ではないんだと知りました。

J:消毒関係とかが行き渡ったのはどのくらいたってからですか。

K:4月21日(5日後)ですね。結局、流通が回復すると物が来だすので、取りあえず薬剤も作れないのでアルコールを届けました。アルコールではノロウイルスにはあまり効かないですけど、しないよりはいいと。それまで、水がないから、流水でお手洗いもできないし。それからまた数日で、有り難いことに水が出だしました。このときは、食べ物というより、実は、まずは水と消毒薬がいちばん必要かなと実感しています。食べ物に関して言えば、今回はずっと食料がなくて地震にあったわけじゃなくて、その少し前、晩ご飯までたっぷり食べているわけですよね。だから、そんな次の日の夕方ぐらいまで食べなくても水分とかだけ補給していれば、まあ大丈夫だと思えるんです。

感染症と熱中症。その対策として経口補水液を活用

J:感染症に関してはどういう感じで?

K:ノロ対策とかです。当初から、感染症は感染症対策課がずっと避難所を回って。発症した場合、隔離するスペースを作るよう各避難所に言って回りました。保健所のほうも全部巡回もされて、チェックをしています。今からがやっぱり脱水症・熱中症、それに食中毒、その辺は心配ですね。

J:予防対策ですね。どのようにお考えになっていらっしゃいますか。

K:脱水症・熱中症対策には、喉が渇く前にとにかく水を飲んでという啓発は、すごく大事なところなので標語を壁に貼るなどして伝えています。保健師の視点で、避難所にいる看護師さんとか、本人さんにはヒアリングで、例えば水分補給を定期的にしていますかとか。また高齢者に多いのですが、飲みかけのボトルをそのまま残して次の日に飲む、とかがある。家の冷蔵庫で保管しているならまだいいけど、暑いとき飲みかけのを置きっ放しにしておいたら、雑菌が繁殖しておなかを壊したりしますよとか。質問しながら、同時に疑問に答えてあげることを、声掛けしながらやっています。

また、現在も経口補水液を全避難所に配布しています。当初6,000本を大塚製薬工場さんのご好意で頂きました。それからさらに10,000本頂きました。もちろん水代わりに飲むものではないので、経口補水液OS-1の摂り方も指導していますし、避難所での食事自体が塩分多めでタンパク源や野菜は少ないなど偏るので、長期化すると今度は高血圧の問題とか、腎機能が衰えた高齢者の問題などもあります。そのために大体経口補水液1本がどのぐらいの塩分相当ですよというお知らせも全避難所に配っています。

未曾有の体験をケーススタディにし、次につなげるということ

更新日:2019/07/05

こんな記事もおすすめ!