熱中症と脱水症に専門家が発信する正しい情報を!隠れ脱水JOURNAL

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未曾有の体験をケーススタディにし、次につなげるということ

J:まだ余震があるし、2000回を超える余震があったと聞きます。子供たちの恐怖心やストレスに関してはどうケアされていますか?

K:仙台市さんの「幼児健診のこころのケア」というアンケートを基に熊本市でも同じように実施しています。幼児健診の場面でお母さんの思いやお子さんのご様子はしっかり保健師がお話を聞きます。アドバイスできる部分はしていく。でも、さらりと流すところは流す。人には自然治癒力があるから、最初はすごく不安が高いお子さんでもだんだん収まってくること、また、つらい体験を無理に掘り起こすことはよくないことも教えていただきました。仙台市さんがずっと取っていらっしゃるデータを見ると、確かに1歳半とかまでは記憶がまだ定かじゃないから、不安がすーっと下がっていく。逆に記憶が鮮明な親の不安が伝播するので、親御さんが不安がらないようにするようなサポートをしていかれたらいいですよと。その話で、みんなちょっと安心したところなんです。

J:お聞きしていると、やっぱり近年多発しているいろんな震災が、全部ケーススタディになって、次に伝わっているんですね。

K:その通りです。それで想定外の体験を臨機応変に対応できていくと思います。今回、いっぱい失敗したこともあるので今後に活かしていかないと。今回、うちで経験した若手の保健師たちが、今度何かあったときは、第一線で支援に行くと思っています。

特別対談:熊本地震における救助支援からみる 知っておきたい緊急時の脱水・その予防と対策

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感染症と熱中症。その対策として経口補水液を活用

更新日:2019/07/05

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