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ステップ1の高リスク者に脱水症につながりやすいエピソードが起きたら、脱水症が発生している可能性が高くなります。そこで脱水症の発生を確かめるために以下のような症状がないかチェックします。このチェックリストにひとつでも当てはまる場合には、脱水症が疑われる「陽性」と考えられます。
*頭痛や筋肉痛などは電解質が失われたことによるもの。元気がない、居眠りしがち、多弁あるいは無口になったりするのは、水分不足から脳の血流がダウンした結果と考えられます。食欲の低下は消化器、手足が冷たいのは皮膚のそれぞれ血流の低下を物語っています。
ステップ2のスクリーニングで1項目でも陽性なら、脱水症を発症した可能性が高くなります。この時点で経口補水療法を開始することが理想的ですが、同時に介護者または医療機関においてステップ3の確認も進めて下さい。
*爪を押してみるとのは「毛細血管再充満時間(CRT)」のチェック。脱水症から血流が不足すると、脳や心臓などの重要な臓器に血液が優先的にまわり、皮膚の血流が減ります。爪を押して血流を制限した後、血流が戻ってピンク色になるまで3秒以上かかる場合、皮膚の血流の減少から脱水症を疑います。
さらに脱水症の確信を得るために、専門の施設で調べます。採血と採尿。
更新日:2012/6/24