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「高齢者は身体の体温調整機構が衰えてきています。そして、汗をかきにくい身体になっています。汗は体温調節のために大きな役割を果たしているのですが、汗をかかない人は、暑さを感じないで、知らないうちに脱水になってしまう人です。
だから、できるだけ汗をかくよう身体を刺激しておくこと。ただし、汗をかいたら、そのぶん水分や電解質を補いましょう。元気であるための習慣にしていくといいですね。
ラジオ体操を毎日やっている人はお元気なんです。自分で汗をかける身体を作ること。それは、自分で体温を調整できる身体になるということなのです。暑くなる夏を前に、体温調節できる身体をつくるようにしましょう。信州大学の能勢博教授の提唱されているインターバルトレーニングの方法をとりいれて、散歩の途中に早歩き5分、普通に歩くことを5分、それを2〜3回程度、繰り返す。などをおこない、筋肉に刺激を与えるといいですね。
そうしたことが無理でも、毎日ラジオ体操をして身体を動かし、うっすら汗をかいている人は、同じような効果が期待できます。だからお元気なのです。そして、汗をかいて、水分と電解質を減らしたぶん、水分と電解質を摂るという習慣をつけるといいでしょう。
心筋梗塞や脳卒中などと並んで、高齢者ではお風呂での事故も多いんです。ヒートショックという現象ですね。
対策としては、シャワーでお風呂場を暖めたり、お風呂のふたを開け放して、湯船とそれ以外との温度差を抑えておくなどがありますが、面倒なので、一人暮らしの高齢者だと、ついおっくうになりがちなのです。脱水もその原因のひとつです。もともと水分の少なくなっている身体に急な温度変化で身体が熱を持ち、汗をかくことがあります。血液がドロドロになり血栓などもできやすい状態です。お風呂の後は水分が欲しくなりますが、予防として水分と電解質をバランスよく摂ることができる経口補水液を入浴の前と後に摂ることを私はお薦めしています。
高齢者は少しの変化で脱水になりやすい
お風呂での事故を予防する経口補水液の利用
更新日:2016/11/17