熱中症と脱水症状に専門家が発信する正しい情報を!隠れ脱水JOURNAL

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Q4:産業医として、調理場で働く方々へご助言をお願いします

A4. 調理場には熱中症・脱水症のリスクが多くあることを自覚し、水分の摂り方に工夫を

朝食をちゃんと摂って仕事をはじめてほしいということ。朝のカラダは寝ているうちにかいた汗で、軽い脱水状態になっていることが多いので、まず、水分を摂ってから、朝食を食べるようにしてください。そして、作業の前にも、できるだけ水分を摂る工夫をして欲しい。また、管理者の方は、作業中の水分摂取を奨励し、摂る方法も考えましょう。オープンキッチンの職場では、お客さまに、水を飲んでいる姿を見せたくない場合もありますが、客席からの死角を前もって指定し、水分補給場所にしてください。また、ペットボトルを、ほかの調味料容器と間違うことがあるために、調理場に持ち込ませない職場もあります。そういう職場に置いても水を入れる容器に工夫をし、水分を摂るよう心がけて欲しいと思います。

一般の家庭でも同じことがいえます。たとえばもともとの体液量が少なく脱水リスクの高い高齢のお母さんなどが、早朝に家族のお弁当と朝食の支度をする際などに気をつけてください。夏になると朝でもエアコンの効いていないキッチンは暑くなっていますし、先に述べたように身体が脱水気味になっています。朝ご飯を食べないで火力を使って朝食支度をするのは、お勧めできません。矛盾するようですが、軽く食事をしてから朝食支度をはじめるか、水分と塩分を摂ってから作業するように心がけて欲しいと思います。経口補水液を常備しておき、朝摂取することもいいでしょう。

愛知医科大学客員教授
なごや労働衛生コンサルタント事務所長
エスエル医療グループ栄内科院長

山田琢之(やまだ・たくじ)

名古屋市職員健康管理センター所長、名古屋市役所産業医、愛知医科大学産業保健科学センター助教授などを歴任し、現在は愛知医科大学客員教授、なごや労働衛生コンサルタント事務所長、エスエル医療グループ栄内科院長を務める。医学博士、労働衛生コンサルタント(保健衛生・厚生労働省)、日本産業衛生学会指導医、日本医師会認定産業医。共著に平成25年4月発刊の「産業保健マニュアル」(南山堂:共著)などがある。

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Q3:作業時間によってリスクが違うのでしょうか? その対処についても教えてください。

更新日:2016/6/20

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