熱中症と脱水症状に専門家が発信する正しい情報を!隠れ脱水JOURNAL

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では、リスク回避の予防法は?

練習の合間に経口補水液を摂取する徳本選手

徳本 よく水を飲んでおくこと。学生には、練習前やレース前には経口補水液を飲むことも勧めています。

中村 走る前に糖質の少なく吸収のいい経口補水液を摂るのはいいですね。水より胃に残りにくいので、胃がちゃぷちゃぷしないし。

徳本 僕は、レース前の夜に500mlのペットボトルを2回に分けて飲みます。レース当日の朝も経口補水液を飲みますね。実は学生時代から脱水症状になったことは一回もないんです。当時は、スポーツドリンクを糖分が多いので水で2倍程度に薄めてでしたが、事前に飲んでおくことが良かったと思っているんです。

中村 ウォーターローディングといってね、理にかなっていますよ。経口補水液だとカラダに吸収しやすく排泄しにくい。カフェインも入ってないし。250mlを夜2回に分けて摂ったうえで朝飲むのは200〜250mlくらいかな。

脱水予防については、レース前、レース中、レース後の給水プランを立てるといいと思います。事前にレーススピードで1時間走をおこない、前後の体重を測定してその体重差すなわち体重減少量が1時間あたりの失われる水分量の目安になります。筋肉・じん帯・関節の損傷リスクを減らすためには走る以外に筋力トレーニングなどをおこなって強化すること。それに病院で事前に循環器系の専門医のチェックを受けておくこともお勧めします。

レース中の給水について

基本的には、トレーニング中からレース中と同じように摂ること。あまり汗をかかないような短時間(1時間程度)走であれば普通の水だけでもよい。ハーフ以上の距離を走ったり、2時間以上かけて走る場合は電解質と少量の糖分が含まれた飲料を摂ること。経口補水液がカラダへの吸収も良いしお勧め。

摂取方法は、基本的には事前に計測した自分の1時間あたりの脱水量を目安にすること。走っているときは、1時間あたり400〜800mlの水分が目安。体型やランナーの走りの質などの個人差や環境的な条件によって若干異なるが、適量を考えて給水プランを作る。

適切な水分補給について 中村 集

マラソン大会の現場で、かならずといっていいほど「脱水にならないように十分水分を摂ってください」とアナウンスされます。確かに、炎天下や気温が上がった状態だけでなく、マラソンは脱水を引き起こしやすいですが、中には水分の摂り過ぎで低ナトリウム血症(いわゆる水中毒)になるランナーも多くみられ,重傷者が倒れてドクターブースへ運ばれてきます。これは悪化すると死に至ることもあります。厄介なことに低ナトリウム血症は、症状が脱水症と似ているために、気分が悪い、吐き気、おう吐、顔面蒼白などがあると、さらに水分を摂ってしまうという悪循環に陥ることが散見されます。

ランニング学会では、いま「のどの渇き」に応じた水分補給を推奨しています。どのくらい飲めばいいか? 数値で判断するより、そのときの「のどの渇き」やコンディションによって判断するということです。それでも、目安は必要だと考え、一応数値化して給水量の目安にしています。

目的に合ったバランス食とウェア + シューズ活用

更新日:2019/07/05

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