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本田 朝は、宿の朝食がまだ準備できていなくておにぎりを食べて出発。出発前は、水はなるべくたくさんもって、支給されたスポーツドリンクや経口補水液もカヤック上で飲みました。みんなかなり訓練している人間ばかりだから、どうかと思ったけど、5㎞のカヤックは心地よく、着順も2着だったんだよね。
ただ、多くの旅先での経験からいえることだけど、カヤックで海上にいる時は喉も身体も渇く感じがします。『SEA TO SUMMIT』の日は朝から気温が高くなったこともあるけど、海の反射で目に光が入ってくるし、潮風が身体から汗を持っていくような感じがした。
富和委員の熱中症リスクアドバイス
『SEA TO SUMMIT』の場合、カヤックは 5~7㎞ 程度なので少なくとも1時間程度は水上にいることになります。その間、水上はさえぎる物が少なく風も素通り、時には気持ちの良いくらいのこともあるのですが、その間に汗腺から分泌された汗の水分が体表から蒸発していきます。実は、汗をかいている気がしないまま、体表から水分が奪われていくリスクが高いのです。
また、水面からの反射((照り返し))によって輻射熱による体温上昇のリスクも大きくなります。太陽光線には遠赤外線が含まれます。太陽光が暖かいのは遠赤外線の効果です。それが水面から反射して体温上昇につながる。それが知らず知らずの間に進行してしまうのが恐ろしいこと。よく晴れた日は心地よいですが、輻射熱が大きくなると覚えてください。
本田 このコースは自転車が辛いといわれていたから、どうか、と思っていたけど、実際に大変だった。13%の傾斜(ヒルクライムレースのようなハードな坂道)が続く非常にキツいコース。気温も35℃くらいになったと思う。僕は、無理せず、すぐに自転車を降りて押しました(笑)。
持っていた水分、経口補水液はボトル一本を飲みきりました。圧倒的に普段飲むとあまり美味しくないのが経口補水液。今回、 飲んだら美味かったね。 身体が求めていたのかな。
また、途中でスタッフの方々にいただいた凍らせたドリンクがありがたかった。吸収についてなどはよくわからないけど、やはり冷たいものは身体の火照りが癒されるように思います。いつも思うことですが、自転車は坂道が続くと喉が本当に渇くし、身体は疲れる。ずっと漕ぎっぱなしで、汗が滝のようになるし、ハードなスポーツだと思います。
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自転車のロードレースについて脱水リスクを
イベントであっても、自転車は趣味人口が多く出場者のレベルが高いために、多くの人が一緒に走ると競技の感覚になってしまいがちです。つい自分を追い込んでしまう。本当は、ハートレートモニター(心拍計)で自分の限界がどこにあるのかを知っておく必要があります。オーバーヒートを自分から招くことは避けるべきです。そのためには、競技的なものに出る以上、普段から練習で負荷をかけ、ある程度は自分を追い込んで限界点を知り、そのときの心拍数を知っておく必要があります。
更新日:2017/08/10