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夏のスポーツで、リタイアしない!

夏に大汗を流しながらスポーツを最後まで楽しむために、筋痙攣(きんけいれん)を起こさない水分補給を!

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脱水は筋痙攣(きんけいれん)を招くって知っていますか?

夏にスポーツを楽しんでいると、突然に筋痙攣(こむら返り)に襲われることがあります。サッカーなどのトップ選手でも、試合の後半になると、この症状によってパフォーマンスが低下し、選手交代になるシーンを見ることがありますね。これには、いくつかの要因がありますが、その一つに脱水症があります。

脱水症の初期(Ⅰ度)では、軽いめまいや立ちくらみ、拭いても拭いても汗が止まらない、そして筋肉痛やこむら返り、といった症状があらわれるのです。レジャーとしてスポーツを行う場合、筋痙攣に見舞われると、その日の楽しみが台無し。夏の楽しいスポーツの時間だからこそ、熱中症対策にも繋がる筋痙攣への対策を。

筋痙攣(きんけいれん)の対策には経口補水液

2017年に、オーストラリア・エディスコーワン大学の野坂和則教授から、体液に近い電解質を含んだ経口補水液が、筋痙攣を起こりにくくするという研究結果が発表されました。

もちろん、いままでも夏に汗を大量に流すスポーツ時には、熱中症を防ぐため、脱水状態にならないようにこまめに水分補給をすることが勧められていますが、この研究では、激しいスポーツ時に、ミネラルウォーターだけを摂っていると筋痙攣が起こりやすく、経口補水液だと筋痙攣は起こりにくくなる、つまり経口補水液が筋痙攣発生の抑制に役立つことを明らかにしたのです。

夏に大汗を流すスポーツを最後まで楽しむなら、休憩できる日蔭の確保や、「暑さ指数(WBGT)と運動に関する目安」などを参照して熱中症対策を行うとともに、汗をかいたら経口補水液を摂り、脱水症に対処しつつ筋痙攣を防ぐというわけです。

日本整形外科学会学術総会で筋痙攣と電解質との関係を新発表

更新日:2019/07/01

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