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かくれ脱水JOURNAL

Q8 妊娠中に増える汗についての対策は?

A8 もはや厚着は控えて。汗対策は快適な服装と経口補水液を活用しましょう

やはり妊婦の場合は代謝が上がっていますから、身体から汗で出ていく水分量がとても増えています。ところが、昔の「妊婦は身体を冷やしちゃいけない」といわれていたことを守っているのか、冬はまだしも、35度の真夏日でも、ものすごい腹巻きをして、お腹にカイロを貼って、レッグウォーマーをして・・・・ほんとにギャグのようになっている方がいます。

私の医院では、そんな妊婦に「ちょっと着込み過ぎていませんか?」と助言するときもあるのです。自分にとって快適な服装や室内温度を心がけて、なるべく汗をかかないようにしてほしいです。自分が口から思うように水分を摂れない時はなおさらです。

暑い夏場の大汗をかきやすい日と、つわりの時期である16週頃までは、経口補水液が効果的です。安定期では、汗を軽くかいたらペットボトルの水でいいから持ち歩いて、一口ずつでいいから飲む。

あとは朝食を摂ることが重要。寝ている間に失われた水分と電解質が補給されると共に、胃・結腸反射が起こりやすくなります。

私の意見ですが、妊娠中の塩分については量はある程度摂っていいと思います。厚生労働省が示す基準、日本人女性(18歳以上)1日7グラム[厚生労働省が出した「日本人の食事摂取基準2015年版」での目標量は18歳以上女性7.0g/日未満となっています。]未満*というのは妊婦も一緒なのです。

胎盤に送られる血液量が減り、赤ちゃんの発育遅れの原因ともなる妊娠高血圧症候群を気にして、医者が塩分に関して制限をする場合に、季節性を考えずに夏と冬でも同じ指導をすることが多いのです。

冬でも生活スタイルによってはずっと室内にいて結構汗をかいていたり、運動量が多くて汗をかいていたりする場合もあります。だから妊婦に対してその人ごとのきめ細かい指導がなされないといけないと思います。

汗のかきやすい季節とか、冬でも汗をかく環境や状況の場合は医者の指導をうのみにせず、ちゃんと水分と共に電解質も摂取しましょう。多くの妊婦を診てきた私のメッセージです。

*厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)

宋 美玄(そん みひょん)

産婦人科医、性科学者。1976年神戸市生。大阪大学医学部卒。川崎医科大学講師、ロンドン大学病院(胎児超音波部門)留学を経て、2010年から日本で産婦人科医として勤務。

主な著書に、「産科女医からの大切なお願い 妊娠・出産の心得11カ条」(無双舎) 「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」(ブックマン社) 「幸せな恋愛のためのSEXノート」(ポプラ社) 「ずっとずっと愛し合いたい セックスしつづける男と女のルール」(幻冬舎)など。公式サイトは(http://www.puerta-ds.com/son/)公式モバイルサイト「女医 宋美玄の相談室」 http://sonm.jp/ も展開中。

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Q5 頻尿になりがちです。水分摂取をつい控えることに

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更新日:2019/07/01

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