熱中症と脱水症に専門家が発信する正しい情報を!隠れ脱水JOURNAL

View6,448

次に、下記の「3トル」をすぐさま行いましょう

1. 周囲の人と距離をトル

少なくとも2m以上、できる限り人と離れる、離す。

2. マスクをトル(マスクは喉の渇きに気づきづらく、呼吸しづらい)

熱中症を疑うときは、処置をしている人は必ずマスクをして感染に気をつけつつ、本人のマスクをまずは外してください。

3. 経口補水液をトル

脱水時はお茶や真水よりも『経口補水液』を摂りましょう。他の水分でも飲ませないよりはいい場合もありますが、もしも食事を摂っていないなど塩分が不足している状況で真水やお茶などナトリウム(塩分)が入っていないものを飲ませてしまうと低ナトリウム血症という危険な症状を招く場合があるので、少なくともスポーツドリンクなど、塩分を含むものにしましょう。

ペットボトルを渡して本人が自分でキャップをあけられる場合は、飲みたいだけ経口補水液を飲ませましょう。自分でキャップがあけられないほどに朦朧としている場合は誤って水分が気道に流れ込む可能性があるため無理に飲ませず、すぐに救急車を呼び、身体を冷やし、マスクを取り、待機しましょう。

「吐き気を訴える」または「吐く」という症状がある時も飲料は強制的に飲ませることはせず、医療機関に搬送することを最優先にしてください。

意識があり、経口補水液を飲める状態で飲ませてみて状態が回復(体温が下がる、体調がよくなる)した場合は、救急搬送をしなくても大丈夫です。

頭痛や足のつり、ふらふらするなど、熱中症の症状とも新型コロナ感染症の症状ともとれる症状が出た際は脱水症をおこしている場合もあります。経口補水液を飲んで改善したら一安心して良いでしょう。ただし、咳や発熱、呼吸苦などの肺炎症状が残るようならば病院に行くようにしましょう。

また、心臓病や腎臓病などの基礎疾患がある人も、回復してもかかりつけ医を受診されることを勧めます。

万が一症状が悪化する場合には、すぐに救急車を呼びましょう。症状と応急処置を正しく知るだけで、救急隊員、医療機関の負担を軽減できるので、すべての人がこの知識をもっておいてほしいです。

コロナ禍の身体は、脱水症・熱中症に弱くなっています。一人一人が、正しい対策をすれば100%近く予防できるのが熱中症です。ひとりひとりの熱中症予防、正しい応急処置が、医療の現場を守ると心得てください。

教えて!「かくれ脱水」委員会 一同

済生会横浜市東部病院
患者支援センター長
兼栄養部部長

谷口英喜(たにぐち・ひでき)

専門は麻酔・集中治療、経口補水療法、体液管理、臨床栄養、周術期体液・栄養管理など。日本麻酔学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本救急医学会専門医、TNT-Dメディカルアドバイザー。1991年、福島県立医科大学医学部卒業。学位論文は「経口補水療法を応用した術前体液管理に関する研究」。
著書「[改訂版]イラストでやさしく解説! 「脱水症」と「経口補水液」のすべてがわかる本」「熱中症・脱水症に役立つ 経口補水療法ハンドブック 改訂版」
ブログ「谷口ゼミ通信」

熱中症で救急搬送されないために備えておくべきモノ

更新日:2021/06/18

こんな記事もおすすめ!