熱中症と脱水症状に専門家が発信する正しい情報を!隠れ脱水JOURNAL

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ロコモティブシンドロームを避けて、早めの、強めのエクササイズで暑熱馴化を!

齢者の割合がさらに上昇しつつある昨今、要支援、要介護になる原因の第一位は、運動器(身体運動に関わる骨、筋肉、関節、神経など)の機能低下です。教えて!「かくれ脱水」委員会の委員で、整形外科医の富和清訓先生は、一年間、アクティビティの制限をしてきた結果として、ロコモティブシンドローム(ロコモ)=運動器症候群(運動器の障害による移動機能の低下した状態)のリスクを危惧しています。

暖かくなり、コロナ禍も少し落ち着きを見せる頃に、いざ動き出そうとした時、運動機能の低下に気づくかもしれません。「アクティビティの低下した状態だからこそ、今年は春先、早めの暑熱馴化をお勧めします。今年の暑熱馴化は運動器の機能低下の予防にも役立つことは間違いなし!」。

暑熱馴化とは、日本の夏のような高温多湿の環境で、体温調節を行う機能である汗を上手にかけるように身体を暑さに馴らしておく準備のことです。身体に熱がこもることから起こる熱中症を防ぐためには、今のうちに是非取り組んでいただきたいです。

方法としては、「やや暑い環境」で、「ややきつい」運動をおこなうこと。1日30分を2週間程度行うと、身体が暑さに慣れてくると言われています(参照:環境省 熱中症環境保健マニュアル2018)。

その暑熱馴化のために、今年は少し早めの春の時期に、筋力をアップさせることを意識したエクササイズを行うことをお勧めします。運動の強度は、18歳から64歳の大人で、3メッツ(METs)以上、息が弾み汗をかく程度の運動が目安。

メッツ(METs)とは、運動強度の単位で、安静時(横になったり座って楽にしている状態)を1として、その何倍をエネルギー消費するかで活動の強度を示したものです。

お薦めは「ラジオ体操」。誰でもすぐに始められるラジオ体操は、しっかりやればかなりの運動になるのです。ちなみに第一は、4.0メッツ、第二が4.5メッツとされています。天気の良い日は、屋外で行うと日差しを浴びることで、より暑熱馴化に役立つと考えられます。

運動で頑張った分は栄養補給も大切で、特に筋肉の源になるたんぱく質を多く含んだ食べ物をその後の食事や補給で摂取するように心掛けましょう。
もちろん、汗をかいた後の水分補給もお忘れなく。

運動の強度例

厚生労働省 健康づくりのための運動指針2006より抜粋

厚生労働省 健康づくりのための運動指針2006より抜粋

参考資料:厚生労働省 健康づくりのための身体活動基準2013

参考資料:厚生労働省 健康づくりのための身体活動基準2013

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更新日:2021/5/17

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